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感染対策|介護施設でウイルスから身を守る5つの方法をご紹介

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コロナ騒動が始まって以来、介護施設ではウイルス感染の予防を徹底することが余儀なくされています。

もともと、高齢者は若い人に比べて免疫力が低いので感染症をもらいやすい傾向があります。

新型コロナウイルスが登場したことで、施設内での感染対策が見直されてきていますが施設内では、どのような感染症がどのようにして広がるのか?

また、介護現場を担当する身としてはどのようにしたらよいかについて、ご説明していきます。

かいご畑

介護施設ではインフルエンザやノロが広まりやすい

まず介護施設での感染症ですが、インフルエンザやノロウイルス、疥癬といった感染症が広がりやすい傾向にあります。

それに新型コロナウイルスも加わりました。

では、どのような感染経路なのかをそれぞれ症状を紹介していきます。

介護施設で感染しやすいウイルス1.インフルエンザ

インフルエンザは冬の季節に猛威をふるう「インフルエンザウイルス」。感染した人のくしゃみや咳によって拡大します。

インフルエンザはウイルスの型が変化することから、予防接種をしても感染の可能性がありますし、肺炎やインフルエンザ脳症など重篤な合併症を引き起こすこともあります。

高齢者のインフルエンザでは、熱が上がらないケースがあることも特徴の1つですが、主な症状は以下の通りです。

インフルエンザの症状
  • 高熱
  • せき
  • 関節・筋肉痛、全身の倦怠感
  • 喉の痛みなど

介護施設で感染しやすいウイルス2.ノロウイルス

「ノロウイルス」は汚染された食品や 便などが適切に対処されなかった場合、ウイルスがついた手などから感染するケースが多いです。

ノロウイルスはワクチンがない為対症療法(症状に応じた対応)になります。

ノロウイルスの症状
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 腹痛
  • 発熱などが挙げられます。

激しい嘔吐や下痢により脱水症状が起こりやすいため、一度かかってしまうと吐いたものをのどに詰まらせての窒息や、誤嚥性肺炎の恐れがあります。

高齢者は脱水や誤嚥による危険が若い人に比べて高いので注意が必要です。

介護施設で感染しやすいウイルス3.疥癬

疥癬はダニの一種である「ヒゼンダニ」により感染します。

人間の皮膚に寄生するため、腹部、胸部、大腿内側などに激しい痒みが発生します。

高齢者は水分摂取量が少なく肌が乾燥しているため、疥癬になりやすい傾向があります。

症状は、激しい痒み、掻きむしりによる傷などが挙げられます。

介護施設で感染しやすいウイルス4.新型コロナウイルス(COVID-19)

新型コロナウイルスはインフルエンザウイルス同様、感染した人のくしゃみや咳によって拡大します。

2021年度現在、日本ではワクチン摂取が認められていない(早くて今年の3〜4月に承認)ため、治療は対症療法になります。

高齢者は発症後、重篤化して死亡するケースが多いですが、若い人は無症状・軽症も多く、感染しているかの判断が難しいことがあります。

症状は発熱、せき、全身の倦怠感、味覚・嗅覚の異常などが挙げられます。

介護施設での感染経路について

介護施設の感染経路ですが、主に外から出入りする人(職員や業者、利用者の家族等)によってウイルスが持ち込まれ、接触感染、飛沫感染、空気感染により広まります。

主には以下のような内容です。

Ⅰ.接触感染(経口感染含む)

接触感染は手や指、身体などが直接触れることで感染します。

ウイルスが付着している食品や食器、タオルなどの備品や手すり、ドアノブ、スイッチなど複数の人が触る場所で感染が起こります。

Ⅱ.飛沫感染

くしゃみ、咳、つばなどの飛沫にあるウイルスが気道の粘膜や、目の粘膜などから侵入し感染します。

飛沫感染でかかりやすいのは風邪や新型コロナウイルス、インフルエンザなどの感染症です。

Ⅲ 空気感染

空気中に浮遊するウイルスを含んだ粒子(くしゃみ、咳、つばなど)を吸い込むことで感染します。

これらの感染ルートですが、1つの感染症に複数の感染経路が考えられるため、あらゆる感染経路を想定して対策する必要があります。

介護施設の感染症対策はこの5つを徹底する

感染症は「持ち出さない」「拡げない」「持ち込まない」をベースとしていますが、主な内容は以下の5つです。

ポイント1.手洗い・うがい・手指の消毒

職員はもちろんのことですが、利用者にも手洗い・うがい・手指の消毒を徹底してもらいましょう。

自分で手を洗えない利用者や嫌がる利用者には、温かいおしぼりやぬるま湯を使ってうがいしてもらうことも大切です。

ポイント2.マスク・手袋の着用

排泄介助や入浴介助など接触の多いところでは、マスクや手袋を着用しましょう。

予防着やガウンも状況に応じて活用するといいですね。

利用者にもマスクを着用してもらいたいですが、難しい利用者も多いと思います。

その場合はソーシャルディスタンスを守るために適切な距離を取ってもらいましょう。

ポイント3.施設内の設備や備品の消毒

色々な人が触るところにはウイルスや細菌が付着しています。

施設内の手すり、テーブル、いすなど普段使っている場所や介助に使用した道具・リネン類も消毒をしっかり行います。

ポイント4. 利用者・職員の健康管理

利用者のバイタルチェックから体調の変化を観察します。

職員にも出勤前に自身のバイタルチェックを行うよう心掛けてもらう必要があります。

ポイント5.ソーシャルディスタンスの徹底

新型コロナウイルスにおける対策が2020年の春先に発表されました。

介護施設して行っているのが「利用者の外出制限」「家族との面会制限」「大勢でのレクリエーションの中止・延期」などです。

感染症対策を強化するだけでなく、利用者の家族とオンライン面会を行うなど、利用者のストレス緩和やQOL(生活の質)を維持することが大切になります。

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もし要介護者が感染してしまったら

もしあなたの施設で要介護者の方が感染症に発生したとなったら、以下の感染防止対策を行います。

  • 看護師・医師へ報告し医療措置をとる
  • 他利用者に感染しないよう居室を隔離する
  • 感染した利用者のリネンや衣類などは個別に洗濯・消毒する
  • 接触の疑いがある利用者や職員は、なるべく他の利用者や職員との接触を避ける

発症人数によっては市町村や保健所に報告し面会や施設見学、新規受け入れを一時中断することも検討します。

まとめ

今回は介護施設内での感染症対策についてご説明しましたが、他にも肺炎や結核、MRSA (メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)などの感染症があります。

感染症の種類や感染経路について理解することで、より良い対応が可能になります。

今まで以上に感染対策を行うことで、新型コロナウイルスをはじめとする多くの感染症予防に繋がることでしょう。

かいご畑