介護のキホン

【はじめてヘルパー必見!】口腔ケアのポイントとその必要性について

介護の仕事で、意外と疎かにされがちなのが口腔ケアの知識です。
初任者研修でも学びますが、歯磨きの仕方や入れ歯の使い方を詳しく教えてもらう機会はそんなに多くありません。
そこで口腔ケアの知識を持っておくことで様々な問題やトラブルを解決することができます。
ここでは口腔ケアの知識に関することについてご紹介します。

要介護者は口腔内に抱えている問題が多い

あなたは高齢者が口腔内にどのような問題を抱えているのかご存知でしょうか?

実は要介護者になった場合、運動をはじめ様々な生活習慣がおっくうになる場合があります。

それは口腔ケアにも当てはまり歯磨きやうがいをサボったり、手を抜いたりしている人が多いです。

ですが、本当は高齢者の方こそしっかりと口腔ケアをした方がいいんですよね。

なぜなら、高齢者の方は口腔内にいくつかの問題を抱えているから。

主な内容は以下の3つです。

1.虫歯や歯周病の問題

要介護者は加齢により歯ぐきが下がって根元が露わになっています。歯ぐきが下がっているとそこから虫歯になる可能性が増えます。

また、高齢者の方は唾液の分泌量も減っているため、口の中に溜まっている細菌を取り除く力が落ちていることも。

そのため、若い頃なら取り除けていた細菌が口の中で増えて歯周病にもなりやすくなっています。

2.入れ歯や治療痕がある

高齢者の方は虫歯や歯周病によって入れ歯にしていたり、治療している方が多いです。入れ歯や治療痕だから虫歯や歯周病にならないと思われがちですが、入れ歯とくっついている部分や治療痕の周りなどは細菌が溜まりやすいので油断できません。
口腔ケアをしっかり行うことで入れ歯や治療痕の周りに細菌が溜まるのを防ぐことができます。

3.口腔内の乾燥がある

いわゆる「ドライマウス」と呼ばれているもの。

先述しましたように、高齢者の方は唾液の分泌量が減っています。唾液の分泌量が減ると細菌が増えるだけでなく、口の中が乾燥してパサパサになります。

口の中が乾燥すると雑菌が増大し、口の臭いの原因にもなりますから、口腔ケアをしっかり行うことで口の中の乾燥を防ぐことができ、雑菌の増殖や口の臭いを抑えることができます。

このように介護ヘルパーが口腔ケアの知識を持つことで、高齢者の方が抱えている口腔内のトラブルを解消することができます。

口腔ケアは病気や誤嚥性肺炎を予防できる

みなさんはこのようなニュースをご覧になったことはありませんか?

「集団感染!!高齢者施設でインフルエンザが流行している」

「感染性胃腸炎が老人ホームで流行っている!!」

実は「口腔ケア」をしっかりすることで、こういった感染症も防ぐことができます。

口は食べ物だけでなく、インフルエンザなどのウイルスが入ってくる場所です。

若い方なら、抵抗力も強く予防もしっかりできていますが、高齢者の方は抵抗力が弱いため感染しやすいです。

そんな高齢者の方がインフルエンザや感染性胃腸炎を予防するのにも口腔ケアは大切になります。

唾液の分泌量も少ないため口の中に残ってしまったウイルスや雑菌を口腔ケアできちんと取り除くことができます。
実際、口腔ケアをしっかり行うだけでウイルスが90%抑えられたというデータもあります。

 口腔ケアは肺炎の予防にも最適

最近は中国の新型肺炎が流行っていますが、口腔ケアは高齢者の方が亡くなることの多い「肺炎」の予防にも役に立ちます。

要介護者の方がなりやすい病気には「誤嚥性肺炎」というものがあります。

この病気は嚥下機能(飲み込む力)が弱くなった高齢者の方が唾液や飲み物、食べ物を誤って気管から肺に入れてしまい、口の中に溜まっていた細菌も一緒に肺に入れて肺炎になってしまう病気です。

この「誤嚥性肺炎」はなんと高齢者の方が亡くなる原因の第3位に上がるほど危険な病気です。

そんな誤嚥性肺炎も口腔ケアをしっかり行うことで予防することができます。

 口内の細菌を減らす手助けや衰え予防にも

また口腔ケアをしっかり行うことで、口の中の細菌を減らすことができます。

口の中の細菌が減るので誤嚥性肺炎のリスクが軽減できますし、口腔機能の低下維持も行えます。
口腔機能が衰えると噛むこと、飲み込むこと、話すこと、呼吸すること、表情を作ることができなくなります。
高齢者の方は口腔機能が低下して、噛むことや飲み込むことが難しくなり「誤嚥性肺炎」になってしまいます。
口腔ケアをしっかり行い口腔機能を維持すれば「誤嚥性肺炎」の予防にも繋がります。

口腔ケアの知識を持つことで重大な感染症や誤嚥性肺炎という重篤な病気になることを予防できます。

 まとめ

口腔ケアの知識が介護の現場でとても大切な理由をご説明しました。
これからヘルパーを行う上で口腔ケアの知識はきっと知らなかったことが多いでしょう。
しかも、虫歯や歯周病、感染症の予防といったことは私たちにも強く関係しています。

そんな口腔ケアの知識をぜひ、生活の中にもいかしてみましょう。

とくに子育て中のお母さんの場合には、子供の口腔ケアとしてもこの知識は役に立ちます。
繰り返しになりますが、口腔ケアの知識は高齢者の口腔内に抱えている問題を解決するだけでなく、感染症や誤嚥性肺炎といった病気を防ぐこともできます。
また、自分や家族の口腔ケアを見直す機会にもなります。ぜひ、正しい口腔ケアの知識を身に付けましょう。