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【必見】入浴介助の方法とは?起こりがちなヒヤリハット5選と対策

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「入浴介助での事故が怖い!」

「お風呂で利用者さんが転んだらどうしよう?」

「どうすれば入浴介助の事故って防げるの?」

入浴時の事故って怖いですよね。

職員の一瞬の気のゆるみで発生し、致死率の高い事故となってしまうのが入浴介助時の事故です。

全国の介護施設で事故防止の対策を行っていますが、毎年入浴介助による死亡事故が発生してしまっているのが現状です。

  • 入浴介助での事故ってどういうものがあるの?
  • 入浴介助での事故を防ぐためにはどうすればいいの?

といった、はじめて入浴介助を行う方のためのヒアリハット対策に応えるためにこの記事を書きました。

入浴時の事故の防ぎ方がわかるようになれば、必要以上に怖がることなく自信をもって入浴介助を行うことができるようになります。

入浴介助に自信がつくと、要介護者にも安心、満足してもらえるようになり

「是非ともあなたにお風呂に入れてほしい」

というような言葉を言ってもらえるようになるでしょう。
それでは詳しく解説していきます。

かいご畑

入浴介助中に起こりやすい事故は5つ

入浴介助中に発生しやすく、大きな事故となりやすい事例は以下の5つです。

  1. 内出血、表皮剥離
  2. 転倒、転落
  3. ヒートショック
  4. 溺れてしまう
  5. 火傷

はじめて介護をするうえで、これらの事故を防ぐことができるようになれば、入浴介助の事故のほとんどを防ぐことができるようになります。

どのような事故なのか、これからひとつずつ解説していきたいと思います。

 入浴介助の事故1.内出血・表皮剥離

入浴時に圧倒的に多い事故が内出血や表皮剥離です。

入浴の際は利用者が衣類を着ていないため、ちょっとした拍子に外傷が発生しやすい状態となっているからです。

具体的な事例は以下のようになります。

  • 利用者が移動する際に、体をどこかにぶつけてしまう。
  • 利用者がシャワーチェアや浴槽に移る際に体をどこかにぶつけてしまう。
  • 利用者が滑った際に、とっさに体を支えた拍子に皮膚がむけてしまう。
  • 車いすや浴槽の隙間に利用者の手や足を挟み込んでしまう。

つまり、内出血や表皮剥離といった外傷は移動する時や移乗する時、

入浴機器の操作時の介助者の不注意によって起こることが多いと言えます。

内出血や表皮剥離を予防するためには、移乗や移動の際は利用者から目を離さないようにし、安全の確保をしながら適切な方法で介助を行いましょう。

また、機械を使用した入浴の際には巻き込みに注意が必要となります。

 入浴介助の事故2.転倒・転落

入浴介助を行う上で次に多いのが転倒や転落の事故です。

浴室内が滑りやすい点や、車いすやシャワーチェア、浴槽といった機器の間を移乗する回数が多い点が転倒や転落の事故が多く発生する理由となります。

具体的な事例は以下のようになります。

  • 介助者が目を離した際に利用者がひとりで動いて転倒、転落してしまう。
  • 利用者が床の水たまりや石鹸の泡、障害物等で滑って転倒してしまう。
  • 利用者が急な立ちくらみを起こして転倒してしまう。

つまり、転倒や転落は利用者から目を離してしまい床の状態が滑りやすくなっている。

といった場面で発生することが多いと言えます。

これらの転倒、転落を予防するためには、入浴介助中は利用者から目を離さないようにし、万が一ふらついてもすぐに支えられる体勢でいるようにしましょう。

また、床の水たまりや石鹸の泡、障害物を取り除くことで、床が滑りにくい状態を維持する事が大切です。

 入浴介助の事故3.ヒートショック

ヒートショックとは急激な温度変化により、血圧が急上昇、急低下する現象のことです。

ヒートショックを起こすとめまいや意識消失により倒れてしまったり、重度の場合は心筋梗塞や脳梗塞を起こして亡くなってしまったりする事もあります。

ヒートショックが起こりやすい場面は以下のようになります。

  • 暖房の効いている部屋から寒い脱衣所に入る。
  • 寒い場所で冷えた身体が暖かいお風呂で温まる。
  • 温まった身体が寒い脱衣所で冷やされる。

つまり、ヒートショックは急激な寒暖差を引き起こす環境が原因で発生することが多いと言えます。

ヒートショックを予防するには、フロアや脱衣所、浴室の室温をなるべく均等にすることが大切です。

冬場は早めに浴室や脱衣所の暖房をつけて室温を上げておくと良いでしょう。

 入浴介助の事故3.入浴中に溺れる

健康な人がお風呂で溺れる事は想像しにくいですが、身体機能や認知機能の低下した要介護者の場合、お風呂で溺れてしまう事も珍しくありません。

なぜなら、急な体調不良や予期せぬ利用者の動きで溺れてしまう可能性があるからです。

具体的な事例を挙げると以下のようになります。

  • 急に意識がなくなり姿勢が保てなくなってしまった。
  • 認知症の高齢者が入浴中に動いてしまい溺れてしまった。
  • 職員が10秒間ほど目を離した際に溺れてしまった。

つまり、利用者が溺れてしまうのは、介助者が利用者から目を離してしまう、

または利用者を支えることができない状態にある事が原因だと言えます。

このように溺れてしまう事故を予防するためには、利用者から常に目を離さず浴槽内で姿勢が崩れてもいつでも支えられる状態でいるようにしましょう。

 入浴介助の事故3.火傷してしまう

入浴時の火傷も発生しやすく、重症化しやすい事故のひとつです。

シャワーや湯舟が熱湯になっている際に、温度確認が不十分なまま入浴介助を続けてしまうと火傷を引き起こします。

具体的な事例としては以下のようになります。

  • 掃除にお湯を使用するためシャワーを熱湯にし、入浴の際にそのままの温度でシャワーを使ってしまった。
  • 浴槽のお湯がぬるくなってきたのでお湯の温度を上げたが、次回入浴の際に温度を戻すことなくお湯張りをしてしまった。
  • お湯の温度を調節する機械や表示がおかしくなっており、温度表示通りのお湯ではなく熱湯が出てしまった。

つまり、火傷は介助者がお湯を使用する直前に温度の確認を怠ったことで発生してしまう場合が多いと言えます。

火傷を予防するためには利用者にシャワーをかけたり、湯舟に入ってもらったりする直前に介助者がお湯に温度を確認する事が大切です。

特にシャワーをかける際は、お湯が出るところに指をかけて、常に温度を確認できるようにしておくと良いでしょう。

 まとめ

入浴介助における事故の種類や事故予防への対策についておわかりいただけたでしょうか?

記事の内容を簡単にまとめると以下のようになります。

入浴介助時の主な事故

1.内出血、表皮剥離、転倒、転落、ヒートショック、溺れてしまう、火傷の5つが挙げられる。
2.内出血や表皮剥離、転倒、転落、溺れてしまうといった事故を防ぐには、利用者から目を離さないようにし、安全の確認を行うことが大切。
3.火傷やヒートショックといった事故を予防するためには室温やお湯の温度に気を配り、適切な温度を保つことが大切。

この記事に書いてあることを実践すれば、初心者のあなたでも事故を恐れずに自信をもって入浴介助を行うことができるようになります。

全てをいきなりできるようにするのは難しいかもしれませんので、できる事から少しずつ実践していくとよいでしょう。
記事の内容をすべてマスターできたら、次はあなたが後輩に教えてあげる番です。

ぜひ、実践にお役立てください(^^♪

 

かいご畑