ヘルパーなどの介護職では、よく「専門用語」が飛び交う場合があります。
最初のうちは何を言っているのか分からない事もあるでしょうが、これらは時間が経つにつれ、次第に理解をしていくものです。
ですがはじめての介護職ではそうもいっていられない場合もあるかと思います。
そこで、ここではよく使われる介護での専門用語についてまとめてみました。もし不明な言葉があった場合のご参考にしてみてください。
1.ヘルパー用語 ア行
- IADL(手段的日常生活動作)
Instrumental Activity of Daily Livingの英語を訳して言います。
これは買物、電話、金銭管理などの複雑な動作を行う能力を指しています。
- アウトリーチ
ソーシャルワーカーが要介護者に働きかけ、ケアサービスの利用を実現させる取り組みを指す。外部とのかかわりを無視・拒否する要介護者にたいして行政や福祉事業所などが行うための用語
- 圧迫骨折(あっぱくこっせつ)
骨がつぶれるような形で折れる骨折のこと。骨粗しょう症の基礎疾患をはじめ、転倒、しりもちなどが原因このような骨折が起こるケースがある。
- アウトブレイク(集団感染)
通常のレベルを超えて施設内でウイルスなどの感染症が発生・増加すること。
アウトブレイクがおきた場合には早期に対策が必要となるため、ただちに異変に気づき、迅速に対応する必要がある。
- 陰部洗浄
専門的な洗浄料などを使用し陰部を洗い流すこと。これにより、要介護者の身体の清潔を保つ。陰部洗浄時には、要介護者の自尊心を傷付けないような配慮が必要となる。
- 嚥下(えんげ)障害
要介護者が食事や飲み物をうまく飲み込めない様子のこと。むせる、飲み込んだ物が食道につかえるといった障害。
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- ADL
「日常生活動作(Activities of Daily Living)」の略語で、寝起き、服の着脱、移動、食事、排泄、入浴などの日常生活のために必要な基本動作のこと。
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2.ヘルパー用語 カ行
- 臥位(がい)
ヘルパー用語で寝た状態のこと。主な臥位の用語には仰臥位(ぎょうがい:あおむけ)、側臥位(そくがい:横向き寝)、腹臥位(ふくがい:うつぶせ)などがある。
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- カンファレンス
要介護者の身体状況の確認をはじめ、問題点やサービス内容の検証などを行うための会議。
基本的にケアマネジャー(介護支援専門員)、看護師、サービス事業者、介護福祉士、ときには要介護者本人や家族などが集まって行う。別名ケースカンファレンス。
- 機能回復訓練
要介護者が損なわれた身体機能の回復や維持を目指し行う訓練。別名称は機能訓練、リハビリテーション。
- 疥癬(かいせん)
ヒゼンダニというダニが人の皮膚に寄生して発症する感染症のこと。
激しいかゆみを持つ場合があり、発疹を伴うこともある。要介護者が免疫力が低下しているため感染しやすいとされ、年間を通して感染のリスクがある病気。
- QOL
「キュー・オー・エル」と読み、生きることや人生の質などと訳される。介護用語としては生活や生命、人生における「幸福」「満足」などを意味している。
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3.ヘルパー用語 サ行
- 座位(ざい)
上半身を90度や、それに近い状態に起こした姿勢のこと。主な座位には、イスにかけた状態の椅子座位、もたれた状態の起座位、両下肢を垂らして腰かけた状態の端座位などがある。
- 作業療法
日常の生活が困難な要支援者に対して必要な動作や、社会や生活に適応するため回復をめざして行うリハビリテーションのこと。機能回復のための手段として主には工作や手芸などを行ってもらうことがある。
- 周辺症状
BPSD(behavioral and psychological symptoms of dementia)、とも呼ばれ、行動・心理症状ともいう。認知症の症状のひとつでもある脳の細胞が壊れたことによる中核症状(記憶障害や判断力の低下、失語など)で現れる二次的に表れる症状のことを指す。主なものは幻覚を見る、暴力をふるう、徘徊するなど。
- せん妄
急げきな脳機能障害のひとつ。意識が混濁することや急な精神運動の興奮、幻覚や錯覚、場所や時間の感覚が鈍くなる、会話のつじつまが合わなくなるなどの症状を指す。
4.ヘルパー用語 タ行
- ターミナルケア
別名で終末医療、終末期看護のこと。余命わずかと診断された患者に対して延命処置はせず、身体的、精神的苦痛を極力減らすための看護や介護を実践すること。
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- トランス介助
移動や転送の英語「transfer(トランスファー)」の略語。
要介護者が半身にまひがあったりすると、乗り移りのときに転倒・転落する危険性が高く、乗り移りのお手伝いである「トランス介助」を行うことで使用される。
5.ヘルパー用語 ナ行
- 認知症
主に老年期における脳細胞の変質や脳疾患などにより認知機能が低下し、日常生活や社会生活に支障が生じる状態のこと。主にアルツハイマー型、脳血管性などの種類がある。
- ナイトケア
寝たきりや認知症といった症状の要介護者を、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)などが一時的に預かること。夜間のみ預かることからナイトケアという。
6.ヘルパー用語 ハ行
- 徘徊
認知症(痴呆)症状のひとつ。目的や目標はもとより、自覚しているか否かもはっきりしないまま動きまわること、主に夜間などに徘徊が多くなる。
- ヒートショック
急激な温度変化により、血圧が急上昇、急低下する現象。
症状としてはめまいや意識消失により倒れてしまったり、重度の場合は心筋梗塞や脳梗塞を起こして亡くなってしまったりする事がある。
- 浮腫(ふしゅ)
要介護者に現れる症状で、血管の外の細胞のまわりが、貯留している状態。指で圧迫すると圧痕が残る。
主に顔や手足などの末端に現れ痛みを伴わない形で腫れる。むくみ、水腫ともいう。
7.ヘルパー用語 マ行
- ミキサー食(みきさーしょく)
要介護者の咀嚼力、嚥下力が低下した人に対し、咀嚼力に合わせて常食や軟食として作った食事のこと。ミキサーにかけることからこう呼ばれる。
- モジュラー車いす(もじゅらーくるまいす)
使用する人に合わせて、座面の高さや幅が調整できる車椅子のこと。要介護者の目的によって調整や組み立てられる。
8.ヘルパー用語 ヤ行
- 夜間せん妄(やかんせんもう)
要介護者が夜に不眠などで興奮・多動となる様子。意識が混濁して、幻覚や錯覚、不安、不穏、興奮がみられることを指す。
9.ヘルパー用語 ラ行
- 老健(ろうけん)
介護老人保健施設のこと。要介護者が在宅で日常生活を送れるようにするために、看護・介護やリハビリ、生活支援サービスなどを提供する施設を目指す。
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- ラクナ梗塞
脳梗塞である症状のことでラクナは小さい穴のことを指す。細い脳血管が詰まり、多発すると認知症の原因となる。
- ラキソ
ラキソベロンのこと。下剤には緩下剤や刺激性下剤と言ったものがあり、便の排泄がうまくいかない要介護者に投与することがある。その他の刺激性下剤はアローゼン、プルゼニドなど。